2021年度称号授与報告｜JSEM日本実験力学会

称号授与理由：
　王　慶華氏は，モアレ法などの光学的手法を用いた材料の変位・ひずみ分布測定技術および構造解析と欠陥検出技術の開発に関する研究を精力的に進めている．今まで困難であった半導体部品の微小領域の変形測定，先端構造材料の初期き裂発生箇所の予測，原子欠陥の可視化検出（2017 プレリリース）など，顕著な成果を挙げている．これらの学術成果を数多くの雑誌および国内外学会で発表し，実験力学技術の普及に貢献している．一部の開発技術を特許化するだけに留まらず，社会実装を目指して複数の企業と協働で橋渡し研究を実施し，光学的実験手法の実用化に向けて産業界への貢献に努めている．また，本学会が主催した国際学会ISEM’19での実行委員を務め，本学会が協賛した国際学会icOPEN2019での技術委員とセッションチェアを務め，本学会が開催する学会と関連学会の運営に貢献している．さらに，研究所の一般公開活動で子供たちにモアレ現象を説明するために部門出展に支援し，実験力学現象に関する啓蒙活動に努めている．以上のように，王　慶華氏は実験力学分野への貢献が大きく，今後，高精度変形計測技術の開発などの更なる貢献が期待できる．称号授与規定および提出された推薦書に基づいて，実験力学専門術士の称号を授与する．