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The Japanese Society for Experimental Mechanics
日本実験力学会
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日本実験力学会の会長就任に当たって

会長  森本 吉春   

 本会が日本光弾性学会からリニューアルして早くも3年が経ちました.皆様方の努力により,会員数が増え,活動も活発になり,日本実験力学会の基礎もほぼかたまりました.このたび,小生が会長を引き継ぐことになりましたが,新しい学会の基礎を作ってこられた隆雅久前会長の路線を延長できるように努力します.よろしくお願いします.
 さて,本会の今後の発展を考えますと,会員が活動しやすく,会員にとって役に立つ学会とする必要があります.常に新鮮な学会で,多くの人が活躍できるように,役員の任期や組織の変更を提案させていただきます.現在2年の役員の任期を1年に変更します.理事会の下に,ホームページやメーリングリストを管理する情報通信委員会など,いくつかの委員会を設置します.分科会や委員会活動を盛んにし,分科会の主査や幹事だけでなく,分科会や委員会の委員として若い人にも入って活動していただきます.また,学生会員担当の組織もつくりたいと思っています.
 本会の活動内容は,力学現象の実験的解明であり,真理の探究による科学的現象の新発見だけでなく,開発した新技術を普及させることも重要です.構造物の強度確認,産業製品の品質向上,検査の手法を提供するなど,その成果を産業界に役立てる必要があります.残念ながら今までは大学などで研究した成果が社会で直接役立つことはそれほど多くありませんでした.今後社会で役立てるための方策を学会も考える必要があります.そのため,産業界との連携は非常に重要ですが,現状では,産業界からの会員は少なく,十分貢献できていません.ぜひ,企業会員を増強する必要があります.そのためにも,産業界への広報と同時に企業会員のメリットを打ち出す必要があります.会員の皆さま一人ひとりが関係する企業の方の勧誘をして下さいますようお願い申しあげますと同時に,産業界への貢献と企業会員のメリットに対するご提案をお待ちします.
 学会の国際貢献や国際的交流も重要です.本会は米国実験力学会(SEM),英国ひずみ測定学会(BSSM)と連携しており,さらに私自身,アジア実験力学委員会委員長をしており,本会はアジアでの実験力学の拠点となるべき学会であります.さらに隆前会長はSEMの2006年度会長への就任が要請されています.また,2005年度には時間依存材料の国際会議を本会主催で行う計画もあります.これらを踏まえ,今後海外に目を向けた活動も活発に行う必要があります.
 実験力学は,本来,あらゆる分野の力学現象を実験的に解明することです.多くの国で実験力学に関する学会が作られていますが,各国の実験力学会は,主として固体の力学の分野に限られています.幸い本会は,流体や,バイオなどの分野も含んでおり,今後,固体の力学以外の分野の拡大を図る必要があります.皆さまの知り合いの異分野の力学関係者をお誘い下さい.
 本会は会員数が300名余りの発展中の学会です.いまのところ小回りの利いた学会です.全体の見通しが容易で会員が種々の活動を活発に行うことが可能です.とくに,会の発展のための活動は積極的に提案実行することが可能です.学会には専属の職員がおらず,会の運営は,会員の自主的ボランティア活動で成り立っています.上記展望は,本会会員の皆様方の活動がなければ成り立ちません.各担当理事や各分科会主査を始め,会員皆様方一人ひとりが積極的に本会にかかわり,実験力学分野の発展に尽くして下さいますようお願い申しあげます.


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Last Updated September 28, 2010