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The Japanese Society for Experimental Mechanics
日本実験力学会
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日本実験力学会設立の背景・目的及び趣旨

背 景

本会の前身である「日本光弾性学会」は、故西田正孝博士(元日本光弾性学会会長・名誉会長)の提唱になる「光弾性研究会」を基盤として昭和54(1979)年1月1日に発足し、これまで二十有余年の間,光弾性技法を中心とする学術の発展に尽くし、その時代に即した活動を通して産業界における実験的応力解析手法の応用に大いに貢献してきたことは多くの認めるところである。しかしながら、昨今の実験力学解析手法,とりわけ光電磁波応用計測分野,波動伝播応用計測および熱移動応用計測分野における学術・技芸の進歩・発展は目覚ましく、一に光弾性技法のみを対象として同好の士を糾合しつつ学会活動を継続することが事実上不可能になっていると同時に、より広範な学術・技芸を対象としてより多様な問題を解析しうる技法の開発と普及が急務となっていることに注目せざるを得ない状況にある。

目 的

「日本実験力学会」は、実験力学分野における学術・技芸の目覚ましい進歩・発展に呼応してその対象分野を拡大し、新進の研究者を糾合するべく学会の体勢を新しく構築・整備するとともに正会員数の増強を図り、かつ学会の拡充を通して斯界の学術・技芸の発展と各種産業への応用に貢献することを目的とする。

趣 旨

本会設立の趣旨は、以下の2点に集約される。
  1. 実験力学分野の世界的動向を踏まえた統合的学会組織編成の必要性
    静的あるいは動的(衝撃・振動を含む)問題,固体あるいは気体・流体を問わず、応力・ひずみ・変位の計測や破壊現象解析の分野では、いわゆる非接触計測が可能な「光」を含む種々の電磁波や(超)音波、あるいは熱移動や温度の変動など,多くの物理現象を活用しつつコンピュータ画像処理を駆使した実験手法が主流となって久しい。アナログ・ディジタル光弾性、モアレ,ホログラフィ、スペックル、シアログラフィなどに限らず、光以外の物理現象を利用する超音波手法や熱弾性手法もまた大いに活用されている。これらの実験手法は現段階ではいまだ単独の解析技法として議論されることが多いが、近い将来必ずや種々の手法を有機的にまた合理的に組み合わせたハイブリッド手法が確立され、実験室レベルの問題処理から産業・工業現場における実用的手法の開発が要求されるようになることは疑う余地がない。このような観点から実験力学分野を総合的に取り扱いうる学会組織の構築・編成が不可欠である。
  2. 「実験的力学解析手法」をその一部としている多く学協会との積極的連携の必要性
    「実験力学」を“実験を拠所とした力学現象の解析とその関連工業分野への応用”と広義に解釈すれば、これは機械工学の材料力学分野を中心とした固体の応力・ひずみ・変位解析に限られるものではなく、流体力学分野、熱工学分野、医学・バイオメカニックス分野、建築・土木分野など、あらゆる力学現象の解明を想定しつつその対象領域を広範に求める必要がある。その実現にあたっては、現存する多くの学協会との協力・連携を通じて、本会設立の趣旨を理解していただくことが極めて重要である。列挙すれば、非破壊検査協会、日本機械学会、日本応用物理学会、土木学会、建築学会、電子情報通信学会、流れの可視化学会、医学・歯学会などその対象学会は枚挙にいとまがなく、これらの学協会から「日本実験力学会」でも中心的な役割を担っていただけそうな研究者の参加を呼びかけ、積極的な参加・協力を得られるよう努力する必要がある。

参 考

a)現SEM(米国実験力学会)の発端は約60年前に設立されたEastern Photoelastic Society(東部光弾性学会)である。その後、1960年代後半学会名称をSciety for Experimental Stress Analysis(実験応力解析学会)とし、さらに約10年後に現在のSociety for Experimental Mechanics(会員数約3000名)に改称されて現在にいたっている。今回の我が「日本光弾性学会」の名称変更は、これを真似るわけではないが、学問分野や産業界の動向の変遷は洋の東西を問わず同様な現象を惹起するものと思われる。

b)SEMの機関誌、Experimental Techniques (2000,Jan/Feb)の冒頭に当時会長のIgor Emri教授(Univ. of Ljbljana, Slovenia)が紹介しているように、実験力学の世界規模でのUmbrella Organization(傘機構)を構築しようとの動きもある。ここでは、実験力学関連分野の学会活動における相互情報交換はもちろんのこと、教育連携、産業界支援、人的交流をも視野に入れており、その名称もInternet Society of Experimental Mechanicsとするなどの提案がなされており、現在はアメリカ、ヨーロッパ、アジアの諸学会組織にそれぞれの地域に存在する連合機関を通して賛否の意向を打診している状況である。今回の名称変更はこのような世界的動向をも勘案しつつ提案されていることを付言する。

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Last Updated August 27, 2001