本会の記念すべき第1回研究発表講演会および総会が6月27,28日の2日間,青山学院大学の青山キャンパス(東京都渋谷区)において行われた.会場となった青山学院大学は青山通りに面しており,渋谷駅から徒歩10分程度,表参道駅から5分程度という会議を開催するのには好都合な便利な所に位置している.講演会場は正門すぐの総合研究所ビルの会議室であった(図1).
会議は簡単なオープニングセレモニーに引続き,4つの会場で講演が行われた.講演数は一般講演(講演時間20分)が88件,特別講演(講演時間1時間)が2件であった.各セッションにおける講演数は表1の通りである.特にバイオメカニクスや光学的手法に関する講演が多くあった.各講演においてはチュートリアル的な解説や最新の研究成果についての発表や活発な議論が行われ,実験力学分野の関心の高さを感じた.図2は光学的手法のセッションにおける講演風景の写真である.
特別講演(記念講演)として,Chosun UniversityのKoung Suk Kim教授による「Practical Usage of Laser Application Experimental Mechanics in Industry」とSEM(Society for Experimental Mechanics)元会長で,Texas A&M UniversityのRavinder Chona教授による「Laser-induced Stress Waves, Fiber Optics, and Time-frequency Analysis - A Powerful Tool for Monitoring and Characterizing Materials and Structures」の講演が行われた.Chona教授はSEMの正式な代表として本講演会に参加しており,SEMの日本実験力学会に対する注目度や期待度の高さを感じた.また,Kim教授によると,韓国においても実験力学関係の学会が近い将来設立されるとのことであった. 特別講演に先立ち役員会と総会が行われた.総会には委任状を含めて140名程度の出席者があり,今年度年度の事業計画案,予算書案と昨年の日本光弾性学会の決算書が承認された.
会議1日目終了後には,大学の隣にある青学会館において懇親会が行われ,約50〜60名が参加した.多くの学生も参加し,研究者や技術者との交流を楽しんでいたようである.また,懇親会会場においてSEM側から本会宛に記念品が贈られた.図3〜5は懇親会での写真,図6はSEMから頂いた記念品の写真である.
今回の講演会の内容は講演論文集として出版されている(図7).300ページを超える立派な論文集である.会議に参加されなかった方々も,本会ホームページをから購入申込することができる.
今回は本会が発足して第1回目の会議ということで,プログラム編成が会議直前に決まることに起因するトラブルなどもあったが,会議担当者や各分科会主査の努力により約130名の参加者が集まり,盛大な会議であった.固体力学分野だけではなく,土木建築,流体力学,バイオメカニクスなど広い分野の交流が実現でき,本会の特色が活かされた会議となった.また,企業の方々も見受けられたが,今後,もっと多くの企業からの参加が望まれる.
図2 講演風景
図3 懇親会にて(1)
図4 懇親会にて(2)
図5 懇親会にて(3)
図6 SEMから頂いた記念品
図5 講演論文集